『ガキの使いやあらへんで』の「ききシリーズ」

 田中の説明口調やドヤ顔は「ドライブしながら豆知識」ではその豊富な動物トリビアと相まって違和感なく発揮されているが、「ききシリーズ」においては方正と並び正解数下位であることから説明口調が浮き上がり田中のウザい部分が際立っている。一方で方正(正解数2回)、田中(正解数3回)に続く遠藤(正解数4回)は「あっ、全然ちゃうわ笑」(ききレモンティーの1発目等)に代表されるストレートさがキャラのバカさと結びついて好感を持って見ることができる。特にききレモンティーにおいては父親との淡い思い出を語りつつ「あ、しかもこれ親父作ったんちゃうわ」という天然ぶりも見せつけている。ココリコが支えあっている、ということの意味をききレモンティーを見返している時にふと再認識させられた。

 起源であるきき缶コーヒーでは遠藤は真剣な表情で、多少の解説も入れつつ、最後は山場もなく外していた。直近であるきき食べるラー油を見るとき、確かな遠藤の成長を非常にわかりやすく受け入れることが可能だ。方正にしても同様でその後のテンションとは異なった印象を受ける。浜田は初回から間の持たせ方、妙に後味を強調する点、しっかりとコメント付きで外すオチなどさすがの姿勢。田中は異常なスピードで解答していくが、その表情やスピードから伺えるドヤ感は後に通ずるところがある。松本は駆け引きを中心とする姿勢、外部要因への着目がやはり後に繋がる。ダウンタウンは流石にこの時点でキャラを確立していると言えるが、田中もまた早熟(賛否は別として)であったことを僕たちは知らされる。

(ききレモンティーを見てきき缶コーヒーから歴史をたどり始めたメモ)